理事長挨拶

住友 雅人
一般社団法人日本歯科医学会連合
理事長 住友 雅人(すみともまさひと)

国民と会員への貢献を目指す
 私の背広の左襟には日本歯科医学会連合のバッジ,右襟には学会連合のマスコットキャラクター「ハビルちゃん」のバッジが付いています。この「ハビルちゃん」の誕生についてお話します。
 2020年4月の公的医療保険改定時に,新病名として子どもの「口腔機能発達不全症」が導入されました。しかし歯科診療でこの病名を目にしたご家族の中には「発達不全」の語句に違和感を持つ方もおられ,病名の変更を求める声が上がりました。語句の認識について,一般社会と医療保険の病名として対応する医療従事者との間のギャップが見つけだされたわけです。「口腔機能発達不全症」という病名の目指す医療行為は子どもの口腔機能の発達支援(ハビリテーション)です。そこでもっと親しみやすい通称名を検討し「ハビル」を中心とした周辺の通称名を商標登録しました。医科においても病名表記ではない名称として「メタボ」や「ロコモ」などが存在しています。そもそもこの新病名の誕生には,日本歯科医師会の一つの組織である日本歯科医学会の重点研究委員会が関わりました。商標登録提出について日本歯科医師会に提案しました。しかし日本歯科医師会のPRキャラクターとしては「よ坊さん」ができていたこともあり,法人格を有する日本歯科医学会連合で登録することを勧められました。
 日本歯科医学会連合のマスコットキャラクター「ハビルちゃん」は,子どものころからの口腔機能の維持や回復によって生涯にわたる健康寿命の延伸を図るための歯科の顔として大いに活躍しています。当法人では「ハビルちゃん」をより広く知っていただくために,ハビルちゃんに妹を作りその名称をホームぺージで公募しています。※1
 これからはこの二つのキャラクターで社会に向けてのPR活動を展開してまいります。医療目的についてはハビルちゃんが登場するYouTubeの動画で紹介していますのでぜひご覧ください。※2
 日本歯科医学会連合は現在,会員に資する活動として歯科イノベーションの展開に取り組み,歯科医療ニーズの恒久的な活動展開を目指しています。これまでにも企業などとの医療ニーズマッチング会を行っていましたが,コロナ禍の影響もあってICT化が急速に進みました。生成AIを活用して「ニーズポスト」に会員からの医療ニーズを学会連合に集め,「シーズポスト」でそのニーズに応じる賛助会員企業等からの提供を受けるというマッチング体制も企画検討しています。新たな医療技術の進展は国民の健康に利することはもちろんのこと,アイディアが社会実装されることにより,会員一人一人への対価として賞されることに期待しています。
 学会連合は2016年に創設され8年が経過しました。国民と会員に資する学術団体として引き続き多面的な活動してまいります。
 学会連合のホームページに機会あるごとにアクセスしてご活用ください。

※1 https://www.jdaform.jp/form_nsigr_habiru_2024/
※2 https://www.nsigr.or.jp/movies.html

令和6 (2024) 年5月5日

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